中村学園大学理事長 中村様 / 株式会社アウニー 増田
みなさん、こんにちは。
㈱アウニー・代表の増田です。
去る4月18日、母校でもある中村学園大学の流通科学部において「リーダーシップ特別講義」の外部講師として登壇させていただきました。
「リーダーシップ特別講義」は、中村学園大学が企業経営者や産業政策責任者を講師に招き、企業や社会が抱える課題、トップマネジメントのあり方などを学生が学ぶ授業です。毎年、そうたる方々が講師に招かれていまして、今回2度目の登壇となり、私にとっても大変貴重な経験になりました。
当日は2~4年生の72人が受講してくれました。テーマは「バックオフィス業務が経営を変える」です。アウニーの事業内容の紹介を通じて私が一番伝えたかったことは、業務の不効率が往々にしてコミュニケーション不足から起こること、そして、それを解決するにはどうすればいいかということです。
内容を少し振り返ります。
まず、2021年4月から取り組んでいるイベント事業「サプール協会日本支部」について説明しました。
「サプール」は、アフリカのコンゴ共和国ならびにコンゴ民主共和国でみられるファッション文化で、それを楽しむ人々のことを言います。彼らサプールは、平均月収3万円ともいわれる貧しい生活の中で、週末になれば高級ブランドのスーツを身にまとい、陽気なステップで外を出歩きます。“服が汚れるから争わない”という精神の下、非暴力主義を貫く平和の使者としても知られています。それに共感した私が、日本人で唯一のサプール写真家・SAP CHANOさんとサプール展を開催してきたことを紹介すると、多くの学生が興味を持ってくれました。
次いで、昨年4月に開始した出版事業「マグノリア出版」について説明しました。1冊から印刷、製本ができるamazonのPOD(プリント・オン・デマンド)出版を活用し、誰もが自由に出版できます。専業作家や著名人しかできなかった出版のハードルを下げ、一般人でも自分の才能を生かして素敵なものを世に出せる後押しになればと思い、事業化しました。第1弾として、スタイリストでもある73歳のインスタグラマー・CHA-CHA YOSHIDAさんの写真集「#ootd 73歳のインスタグラマーに学ぶ」を出版しました。
今年3月から福利厚生支援事業を開始したこともお話させていただきました。同事業については次回のコラムで詳しく紹介します。
最後に、主要事業であるバックオフィスの業務改善コンサルティングについて、用語の解説、導入から改善までの流れ、実際の事例などを説明しました。
冒頭で述べたとおり、そもそも業務の不効率は人的な問題、特に従業員間のコミュニケーション不足が原因で起こります。
そのためにもコミュニケーションを取ることは大切です。そして、その際には次の6つが重要になってくると考えています。
・双方向性
単なる情報の伝達ではなく、相手の意見や感情を尊重し、自分自身の意見を的確かつ明確に伝える
・聴取力
相手の発言を注意深く聴き取り、言葉の裏にある感情やニュアンスも理解する
・表現力
相手が理解しやすいように、自分の意見を明確かつ適切な言葉を選び、効果的に伝える
・非言語コミュニケーション
言葉だけでなく、身振りや表情、視線などの非言語的な要素も含めたもの
・想像力
相手の感情や状況に対して共感し、理解する
・コンフリクト解決能力
対立や問題が生じた場合に感情的にならず、冷静に解決策を見つけ出し、問題を解決する
つまるところ、相手に対して興味・関心と思いやりを持つことが大事なのです。その意識を持つことで、ひいてはそれが自分のことよりも世のため人のためを思う「利他の心」を育み、結果的に自分自身の心を高めることにつながります。
当社はさまざまなITツールを駆使した業務改善を提案しますが、業務改善で重要なのは、最後には私たち人間の心なのです。講義では、「利他の心」について紹介している稲盛和夫さんの著書『生き方』も紹介しました。
私自身、稲盛和夫さんの書籍に出会い、これまで日々「利他の心」についての考え方などを学ばせていただいております。感じたこととして、学生の時に稲盛和夫さんの書籍に出会っていれば、もっとうまく社会人生活を送れただろうなと今でも思っています。そのことを必ず伝えたかったですし、今回の話をきっかけにして、学生たちが「利他の心」に関心を持ってくれたら幸いです。
聴講した学生からは、「周囲の人との日々のコミュニケーションを今まで以上に意識したい」、「上手に話せないことだけがコミュニケーション不足ではないことが分かった」、「早速、講義が終わって、学校の図書館に初めていき「生き方」を借りて読んでいる」「本当に今回の講義は私の考えをガラリと大きく変わった一生忘れることのないお話だった」などの感想が寄せられました。
大変嬉しく、心が熱くなりました。
学生ならびに中村学園大学の関係者のみなさま、心から感謝いたします。
これらも日々精進いたします。
©aun.Y Co., Ltd.